海外の風力発電事情
●ヨーロッパ
ヨーロッパの国では、大西洋から一定の強さの偏西風が吹くことから風力発電が盛んな地域が多いといわれています。一方、発電コストの高さや地震や強風による倒壊、騒音被害などの問題もありますが、オランダやデンマークやドイツでは5年以内に通常の発電方法のコスト並みにコストダウンするという目標を立てて取り組んでおります。
風力発電の進んでいるデンマークでは、国全体の電力の2割が風力発電によって行われており、2025年までに5割以上になると唱えています。
またオランダでは、名物の風車と同様に使われなくなった風力発電機を観光資源として再活用するユニークな試みもあるそうです。
ドイツでは2011年上半期の電力供給量に占める自然エネルギーの割合が20%に達し、そのうち37.5%を風力発電で占めております。そして2050年までには電力供給量の80%を自然エネルギーでカバーすることを目標としており、その主力が風力発電になると言われております。
●アメリカ
アメリカエネルギー省は2030年までに電力需要の20%を風力発電でやっていくことを発表してから風力発電の施設が増加しております。またカリフォルニアやテキサスなど、一定の風が見込める場所に大規模なウィンドファームが建設されております。
●アジア
アジア諸国も日本をはじめとして風力発電の導入は多くなされていますが、意外と風力発電大国になっているのが中国です。中国は、2008年になんと6,300MWを加え合計12,200MWの設備容量に達しております。
またインドもヒマラヤ山脈などの風を利用しての風力発電が盛んな国であり、2009年見込みで11145MWの発電実績があります。